何某の娯楽生活

何某です。本を読んだり、アニメ見たりした感想を週一でつぶやきます。よろしく願いします

中学受験でおなじみ!重松清「きよしこ」を徹底解説!

 こんにちは。5月に入ってからの寒暖差に慣れない何某(なにがし)です。長袖のぱしゃまをいつまで着て寝ようか迷いますね…みなさんは何を着て寝ていますか?もしよかったらコメントで教えてください。

 

さて、本日紹介するのは、そんな眠れない夜のお供にピッタリ、もしかしたら知っている人もいるかもしれません。重松清きよしこです。

 

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 重松清きよしこ」父の本棚から抜き取って私物化している

 

ではでは、さっそく紹介していきましょう!!

 

 

重松清ってどんな人?

重松清(しげまつきよし)は、一言でいえば、小学生向けの小説を多く書いているが、大人向けの小説でその本領がされる人…です。

受賞歴のある作品だと「ビタミンF」が直木賞受賞ですね。その他、「エイジ」「ナイフ」などもあります。

個人的おすすめは「日曜日の夕刊」「その日の前に」「流星ワゴン」などがおすすめです。

ちなみに、今まで私があげた小説で「流星ワゴン」はバチバチの大人向け小説です。家族につかれた中年男性の物語、今度紹介したいなあ…本あるかなあ…

 

「僕」「私」などの一人称で物語を書く人で、学校での些細なすれ違い、兄弟への嫉妬、恋愛、友情などを中心に書いています。心の機敏や、一言では表せられない感情を、どうやって表現するのかに非常にたけているので、小学生でも読めるような平易な文章でありながら、思春期の機敏な心をきちんと形にしてくれます。

 

そのおかげなのか、「小学生でも読める」文章であることから、中学試験の国語の問題では、小説として重松清があげられることが非常に多いです。中学受験では、登場人物の気持ちを、その文章の背景や地の文から読み取る力を試す傾向にあるので、重松清の本の登場人物についてしっかり説明できるような人を受からせよう、と考えているのかもしれませんね。

 

ちなみに私が一番初めに読んだ文庫本も「君の友だち」という本です。

 

きよしこ」ってどんな本?

 吃音症(いわゆる、どもり)の「少年」の成長物語です。「少年」は転勤族のため、章ごとに引っ越していますが、大まかに年齢を表すと以下の通りになります

 

1節「きよしこ」…小学一年生二学期から

2節「乗換案内」…小学3年生夏休み

3節「どんぐりのココロ」…小学五年生

4節「北風ぴゅう太」…小学6年生

5章「ゲルマ」…中学生

6章「交差点」…高校生

7章「東京」…センター試験終了後から二次試験まで

 

登場人物は「少年」のみ覚えていれば十分です。各話ごとに「少年」とそれにまつわる人々との物語があるので、しっかり名前を覚える必要はないかも。

 

といった感じですね。小学生の時の話ばっかじゃん!解散!と思われるかもしれませんが、そこはむしろ、重松清の文章が十分に味わえるところです。

「いらだち」や、「からかい」という言葉を知らない小学一年生が、どうやって考えているのか、知りたくないですか?

 

きよしこ」各章の具体的な内容を教えて!

1章…吃音によって自己紹介ができず、クラスとの壁を感じる少年が、初めて自分の思いを伝える話

2章…夏休み中に吃音矯正セミナーに通い、そこで出会った話すことのできない(すべて

の音で吃音症状が出る)少年と仲良くなる話

3章…転校先でなじめなかった少年が、近所のホームレス「どんぐり先生」と親交を深める話

4章…卒業時の出し物で、初めて本格的な劇の話を書いた少年の話

5章…中学で少年と唯一対等に仲良くしてくれた「ゲルマ」との話

6章…野球部に所属し、優しいが先回りした優しさが気になる友人マサとの話

7章…大学進学を機に、初めて少年が人の力を借りずに歩きだす話

 

と言ったところですかね。個人的おすすめは2章です。話せない二人がだんだんと仲良くなっていく様子がとても微笑ましいですよね。

最も読後感のいい章は4章ですかね。私も受験の時にこの部分を読んだ時にはまさか全体のお話がこんなことになっているなんて思っていませんでした…

 

今日はこんな感じですかね。うまくまとめられた気がしないのは気のせいだろうか…もっと伝えることができるように精進します。

この記事を見て内容に興味を持った人は、ぜひ以下のリンクから購入を!では、また次回お会いしましょう!!

また、この本を紹介してほしい!というリクエストなどありましたら、コメントで教えていただけると嬉しいです!!

 

 

きよしこ (新潮文庫)

きよしこ (新潮文庫)

  • 作者:清, 重松
  • 発売日: 2005/06/26
  • メディア: 文庫